プロローグ
”彼女”は運命に立ち向かった。
人類を飼いならす、偽りの神々に挑んだ。
その戦いは、世界を変えた。
全人類の殺戮をもくろんだ神々は、人間の意志に破れさった。
神々の力は失せ、人々の安住の地コクーンは空から堕ちて、
魔獣がさまよう大地パルスと、ひとつに結ばれた。
神々の支配から解き放たれた、新しい時代の始まりだった。
けれど”彼女”はもういない。
戦いの終わりに、姿を消した。
”彼女”は死んだと、誰もが諦めた
ただひとりセラ・ファロンだけは、”彼女”を信じた。
そして3年。
突如飛来した隕石が、おだやかな日々を終わらせた。
時空が歪み、異次元の敵が襲来する。
混乱のさなかでセラを救ったのは、見知らぬ若者ノエル。
時を越えて流れついた狩人が、セラに告げる。
時空をわたる旅に出よう。
はるか時の彼方で、”彼女”が待っている。
”彼女”の名はライトニング。
死と混沌の支配する世界で、滅びゆく女神を守る者。
かつてセラを救った、かけがいのない姉。
”お姉ちゃんに会いたい。”
未来へ踏み出す決意を固め、セラは姉から託された武器を手にとる。